(通称「春」のREBIRTHが公開され、EOEのアフレコへ向かう直前でのインタビュー。)
アスカの復活、うれしかったですね。途切れたままの私の中のアスカも、ようやくつながった感じ。劇場版のアフレコは一日で録ったんですけど、DEATH編ではアスカの心の傷を振り返って、REBIRTH編では復活するぞというワクワクした気分になって、ずいぶん感情の上下が激しい一日になりました(笑)。
でも、あのアスカの復活も、たぶん根本的な心の解決にはならないと思いますね。お母さんのことでは一歩前進したけど、最終的に彼女に必要なのは、「いまのままのあなたでいいんだよ」と認めてくれる人なんじゃないかな。
本当は、彼女を受け入れてくれる人、周りに絶対いると思うんですよ。ヒカリとかもそうだけど、あれだけみんな、生死の境でいっしょに生きてるんだから……。でも、受け入れてくれる「はず」の人でも、アスカの心に壁があるからできないんだと思う。
だからもし私がアスカにひと言アドバイスをするなら、「あんたバカ!?」(笑)。もうちょっといいかげんでもいいのに、人に頼ってみてもいいのにって思います。14歳で大学を出て、頭脳明晰で容姿端麗、お母さんやお父さんのことで独りでやらなきゃとがんばっていて。すごいなーとは思うけど、見ててつらいです。
アスカは完璧主義だから難しいけど、落ち込んだときはやっぱり人の力を借りるのがいいんじゃないかな。人に頼ってみるのも、人と自分との距離や、周りとの関係性がわかって自分を振り返ることができると思うし。アスカにはぜひ心の“ATフィールド”を取ってほしいですね。
夏の完結編ではアスカ、幸せになってくれればいいですねぇ。監督はどうつくってくれるんでしょうか。あれだけ前半盛り上げちゃったら、後半、心配じゃないですか(笑)。いつも強気で出てきて負けてくアスカ。宿命なのかな……と思いつつも、やっぱり救われてほしいんです。
今までアスカを演じていて、いろんなことがあったなと思います。アスカが落ち込んだときには、私もシンクロ率400%でいっしょにプライベートまで落ち込んで……。家に帰っても何にもできなくて、自分も嫌だし周りも嫌、どうやって解決すればいいかわからない、というとこまでいっちゃったし。でもアスカといっしょに落ち込んで、私は私の、アスカではない立ち直り方をして、そのときに得たものは大きかったですね。この間、CDドラマで人間の皮を剥がされる役をやったんですけど、できるだけ皮を剥がされる気持ちにならなきゃ“もったいない”って思いました。カミソリを立てて、ツーって血が流れる感じなのかな、とか考えて。役の気持ちをよりリアルに感じたい、感じなきゃもったいないと思いますね。
アスカをやらせていただいたのは役者としてすごく幸運でした。「エヴァ」にかかわっていたスタッフや役者さんは才能豊かな方ばかりで。アニメの演出の仕方とか、心情の見せ方とか、毎回必ず新しい発見があって、とても勉強になりました。
これからは舞台にも挑戦していきたいと思ってます。この前、洋画の声優の方の舞台を見たんですが、「洋もの」の芝居なのに、外国ふうのおしゃれな会話がとてもうまくて、日本人が演っているという違和感が全然なかったんです。声優には声優にしかできない芝居があるんだなと思いました。声優の仕事で、演技も人生もたくさん学んだ気がしますね。

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